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第4話 計画編 『資金計画』

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こんにちは。

今回は資金計画についてです。

といっても、これについては、詳細をあまり公にできるものでもないですし、ご参考になるほど大した一般知識もありませんので、お金の話ということで、建築費用についてだけいくつかかいつまんでご紹介しようと思います。

現場監督としての建築費用計画

ぼくは施工の方のプロでしたので、住宅建築にまつわる諸費用の細々とかは、どちらかというと専門外でしたが、現場監督という立場上、建築工事自体にかかる費用というのは大体熟知していました。なので、こうしたら高くなる・こうすれば安くなるという金額感覚をダイレクトに感じながら自宅を計画できた事は幸いだったと思います。

ですが、

ですが、です。住宅というのはとてつもなく高額です。人さまのお家を建てていて、そのような高額な金額を数字上で常に目にしていたせいか、いざ自宅となった時に、何かがマヒしてしまっていたんですよね。建築工事って各種の工事が積み上がった総額が大きいだけに、ひとつひとつの工事金額がそんなものかって思ってしまいがちなんですけど、でもそのひとつひとつの小さな違いの積み重ねが、大きな総額の違いになる。当たり前なんですけど、そんな意識を何とか保ちつつ建築費用計画を組み立てていきました。

理想と現実の折り合い

前に書いたのですが、ぼくは昔から「自分の考えた家を建てたい」という夢がありました。なのでどうしてもはずせないこだわりや、まとわり付く理想がありました。しかし現実は違います。理想を叶えるために相応の資産を持っていたのなら別ですが、借りれる資金やその支払い能力には当然上限があります。そんな当たり前のことを自分に言い聞かせながら、理想に泣く泣く優先順位を付け、悩みに悩みながら下位を切り捨てていくこととなりました。

何か完全に自分主体で自宅を計画したように思われるかもしれませんが、当然奥さんの趣味趣向や要望を取り入れ、優先しながら進めましたよ(笑)。(それが大変なのでした…)

かかるものはかかる。減らすものは減らす。

さきほど、ひとつずつの工事金額の違いで、大きな総額の違いになると書きましたが、安ければ安いほどいいという訳でもありません。次の事は、ぼくが現場監督という経験をもとに意識していたことの一部ですが、皆さんの中でもし新築を検討しているという方はご参考になるかもしれませんし、ならないかもしれません(笑)

・構造や外装は大事

「構造」は例えば、地盤とか基礎とか構造材とか建築工法とか、直接建物の強度に関わる部分です。

ぼくの場合は、木造在来工法2階建で、ある耐震等級になるよう構造計算してもらいその計算をもとに基礎や構造材の仕様を決めました。

(構造計算について誤解があってはいけないので補足しますが、木造2階建であれば大半は構造計算は建築基準法上は不要です。我が家の場合は、融資の兼ね合いや自身の希望で一定の耐震等級以上にすることを決めていたため、そのための構造計算が必要でしたが、必要や目的がないのであればする意味はありません。高い費用ですし。)

建築する会社も責任がありますので、金額を安くしたからといってトラブルになるような事はしないと思いますけど、無知識にこれらの費用を下げようとするのは避けたほうがよいですね。でもなかなか普通の方がそれを見極めるのは難しいですよね…。ぼくも難しかったです。でも、これだけ大きな地震の多い昨今、どこまですれば安全かなんて、それは神様しか分かりません。

あと、「外装」は屋根とか外壁です。もちろん仕様を落としていけば安くなるわけですが、その分劣化が早かったりして後々のメンテナンスに費用がかかってしまうとか、住宅の保証が切れた後に雨漏れする可能性が高くなるとか、建物に致命的なリスクを負う可能性があるのがこの外装です。まぁ、たいていは値段相応ですよね。このへんのバランスを考えながら身分と予算相応の仕様としました。

そのほか断熱であるとか、建物の性能や価値に大きく影響する要素も多々ありますが、悩みまくった仕様については、追々ご紹介したいと思います。

・材料と手間

建築工事費は大きく「材料」と「手間」に分かれます。

・「材料」はそのままで、使われる資材・建材・設備品など目に見えるものです。これら「材料」の仕様やグレードがそのままで値段が下がる分には、それに越したことはありません。費用を抑えるならこの「材料」で、ぼくもできる限り考えて、こだわるものとそうでないものの優劣を付けて選定しましたし、関係業者の方も多々協力してくださいました。

一般の方で注意してほしいのは、例えば見積もりで「○○建材費用 一式」という項目の金額が下がったとしても、その内訳が見えない限り、その各材料の仕様グレードが下がっている可能性があるということですかね。水廻りの設備品とか仕様が細かく決まってる場合はそんなことないでしょうけど、例えば構造用の木材種とか、内部に使われる建材や造作部材のグレードとか、電気配線や水道配管の部材とか。もちろん仕様は据え置かれている場合や、仕様が変わっても品質には影響ないとかいう場合もありますので、気にされる方は内訳をチェックしてみてください。

・「手間」というのは、建設業界では作業費であり工賃のことです。職人さん1人が1日かけて終わる作業に対する単価のことを「1人工(にんく)」と言い、例えば「1人工あたり単価がいくらで計20人工かかりますから合計いくら」とか、またはそれらを1式金額で表示したりします。

ぼくは現場監督として、「この作業をすれば最低でもこれだけの「人工」数はかかる」というのを特に理解していたので、この「手間」というのをそれ以上に切り詰めるという事は、職人さんの1日の給料が下がるという事を意味するのを知っていました。誰だってそれはイヤですよね。そうなると職人さんには、例えば10日かかる仕事を無理して8日で終わらせないと採算が合わないという心理が働きます。こうなると、従来の丁寧な仕事ができないばかりか、最悪事故にもつながりかねません。

こういったことを踏まえ、「材料」についてはできる限り抑え、「手間」については妥当な金額、それ以上にも以下にもしないというスタンスで、かかる費用を検討していきました。

・余談ですが、「祝儀」について

話が急に小さくなりましてすみません…。

これについては賛否両論、施主・作り手ともに、いろんな考えがあると思います。

「祝儀」とは、昔ながらの慣習で、上棟式などの際に施主さんが、主に大工の棟梁さん等に対し、よろしく頼みますという意味も込めて、お金や品を渡すものです。地鎮祭など工事の始まりの際に、関係者に祝儀を配るといったこともあります。

これは現場監督としてでなく、あくまで私見ですけれど、消費者最優先の現代において、裕福な方や昔ながらの慣習を重んじる方でなければ、祝儀を渡さないといけないといったことは全くないと思います。昔のように大工さんに特別何らか権限があったりする訳でもありません。また、大工さんなどの作り手としても、それらが無くとも、当たり前のものを当たり前に作って提供するというのはもはや当然の意識であり、プライドであり、義務でもあります。(これらの感覚は各地方や、田舎と都会とでも大きく違うと思います、あしからず。)

ただ、大工さんにしても人間ですので、何も無いのに比べると、何かあるのはやはり違います。これは例えばジュースの差し入れなんかもそうなのですが、良くしてもらったなと感じると、当たり前の事は当たり前として、その当たり前以上の事をしてあげたいなという心情が働くものです。もちろん職人さんの個人差もありますし、何をもらっても絶対やる事は一緒と決めている人もいます。そして見返りを求めてするものでもありません。

何が言いたいのかというと、要は気持ちですよね。人間どうしの関わりですので、前向きなコミニュケーションはプラスになってもマイナスにはならないという事です。

たまに、もちろんご事情はあるのでしょうけれど、注文住宅のお家の完成まで一度も現場に顔を出されない施主さんもおられました。やはり大工さんとしては、自分はどんな人の家を作ってるんだろうという気持ちになるそうです。

「祝儀」を渡したほうがよいとか、何が正しいという話では全くなく、もちろんお客様は神様ではありますけれど、それ以前に人と人の付き合いとか関わりなんかも、住宅建設という大きな場面では大切なんではないかなというお話です。きっとそのほうがお互い楽しいですしね。

ちなみにぼくは、大工さんへの祝儀は、多分一般的なものより奮発しました。これはぼくの職業上の繋がりがあった大工さんだったことも関係してますし、個人的な考えにもとづいていますので、参考になさらないでください。

さらに余談ですが、もし上棟式をされた場合に、その日現場作業がなく、式の参加のために大工さんが来た場合などはご祝儀渡してあげたほうがよいと思います。それは大工さんの日当であり、礼儀であると思います。

まとめ

あまり趣旨と関係ない話を取り留めなく書いてしまった感があります…すみません。

ちなみに大きな意味での資金計画というものは、融資を受けるのにも必要ですし、当然最初にある程度固めました。が、現場監督だからといって最初からすべての建築費用をまとめれた訳ではありません。いろんな仕様を決めたりするのに、悩んだり忙しかったりで時間がかかり、その工事の土壇場になったりして、最終的に工事実行予算書にきっちりしたそれぞれの金額が埋まっていくのは、建築工事のけっこう終盤になってからのことでした(笑)。

これは現場監督だったからできた事であり、自宅だったからできた事であります。

さて、そんなこんなで計画は進んでいきます。

次回からは、「土地探し」についての記録です。