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第39話 施工・計画編 『ディティールの設計』

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大工_監督 イラスト

こんにちは。

今回は、現場が進んでいく中で、ぼくがやらなければいけなかった事として、「ディティールの設計」について、計画的な所に少し立ち返って記録しておきたいと思います。

ディティールの設計

「意匠設計」という言葉がありますが、設計・建築界隈で「意匠」は、その構造や性質などとは反対の「デザイン」としての意味合いでよく使われます。「デザインする」ということは、噛み砕いていきますと、建築における「部材と部材との関係性の詳細(ディティール)」=「納まり」を設計する事でもあるといえます。

こだわろうとする部分があればあるほど、その詳細を現場が分かるように伝えなければいけません。頭の中やイメージパースでどんなにカッチリとしたイメージがあれど、現実的にそれを形にするための伝達手段が必要なのです。それが図面であり、詳細図などと呼ばれるものです。そしてその役割は本建築ではぼくにありました。

たいてい注文住宅ですと、設計者が、注文者のオーダーをもとにそういった図面(スケッチなども含めて)を作成・施工者へ伝達、そして細部などある程度現場に委ねられる事柄がある場合に限り、工事担当者が、または職人が判断して納めていく、というような流れになっていることが多いのではないでしょうか。

我が家の場合は、仮に設計士さんにそういったデザインを依頼したとしても、結局判断するのは自分(家族)です。もちろん依頼すればより良いものを提案してもらえるのも分かっていますが、そこであれこれやり取りする時間や、その費用の事も考えれば、「自分で描こう」そう思った訳です。裏を返せば、それで成り立つくらい大したことない内容だったからという事ですけど(笑)。

詳細の例として

「設計」とかいうと大袈裟すぎますが、あくまで現場監督のレベルとして…。

ぼくは業務でCADを使う事はほぼなくて、ちょっとした図面を描くとしても手描きが多かったのですが、この時ばかりは伝える内容も多かったので、学校で習ったCADを何とか思い出したりしながら苦労して描いた記憶があります。

見にくくてすみませんが、雰囲気だけでも…。

・1階トイレ廻り

1Fトイレ~ホール

例えば、トイレの造り付けカウンターに手洗いボウルを組み込む場合の、配管なども含めたその位置関係であるとか、タイル貼りや間接照明について、または収納部分のオーダー建具の詳細などを指示しています。

・2階 手洗い廻り

2Fトイレ建具納まり

造作手洗いカウンターの詳細、タイル貼りや鏡貼りについてなど。

・キッチン廻り

キッチン廻り 正面

キッチン背面の、造作やタイル割付けとサッシ位置の関係、またはニッチ棚などについて。

キッチン廻り 側面

同じく台所の、建具やキッチンとの位置関係、タイルや開口部分の納まりについて。

・LDK廻り

リビング カウンター廻り

LDの造作カウンターや飾り棚、リモコンニッチなどについて。

リビング 造作収納

リビングの造作棚や、間接照明の詳細について。

・玄関ホール廻り

玄関まわり

手洗い横の腰壁や、間接照明など天井の納まりについて。

ちなみに…、下図は階段を降り切ったあたりの、吹き抜けから1階天井への連続部分ですが、諸事情が絡み合って、このような苦肉の策となっています(笑)。天井をアールにしちゃったりして。大工さんには苦労かけました。でも結果的にすごく気に入った部分になったんですよ。

玄関まわり2

ざくっとこんな感じです。

まぁ大工さんだけならまだしも、各設備業者や内装業者とも絡んでいる内容が多いので、それぞれに一括して伝達できるメリットも図面にはあるということですね。

最後に

業務上もそうですが、細かな図面があったとしても、「これだけでは分からない」、「図面通りだと納まらない」等という事は多発します。それを見抜いて、または現場からの声を聞いて、設計者に確認したり、現場へバックしたりするための現場監督だったりします。

特にぼくの描いたような図面ですから、ここからが監督の本領発揮のようなものです。図面で判断できなかったような細かな内容や、伝えたい納まりを、現場でスケッチで説明するとか、とくに電話越しでも頭でイメージして口頭で説明(打ち合わせ)できるというのは、監督の能力の1つでもありますので、その点でぼくなんかは全然半人前でしたが、そういう事は日頃よくしていました。

とはいっても、口頭だと「言った言わない」になったりする時もあるので、「ここにこう書いてあるでしょ」という根拠的な意味合いで、ある程度の図面を描いたという部分もあります。

そんなこんなで、何とか現場も段々と形になってゆきます。

それではまた次回とさせていただきます。ありがとうございました!!